さて、日帰りで行くとして、どこへ行こう…?
とりあえず、電車を使うということで、駅からあまりにも遠い上にバスも通っていないとか、バスにしても本数が少ないのに1時間も乗らないと行けないとか、そういうところは今回パスという事になった。
ただ、大阪起点として、なかなか豊富にあるわけではない。
ましてや、値段にうるさい我々の事だ、500円以上でも悩むのに1000円を超える入浴料を徴収するような所へは基本的には行かない。(この際、そこまで行く交通費の事は全く念頭に無い)行き先の決定には結構難渋した。1ヶ所だけ行くならともかく、3軒はハシゴをしたいというこだわりが、逆に足かせとなって入らぬ悩みを生む。貧乏性まさにここに極まれリ、である。
そんな中で今回白羽の矢が立ったのは奈良県は吉野地方。Hiroは以前吉野地方はクルマのイベントに行ったくらいで、そんなには知らない。
電車では行った事がなかった、と記憶をたどる。
曇り空の中、集まった温泉好きの仲間達。
よっしゃん、taku-sさん、K嬢、そしてHiroの4人。
K嬢が友人を誘っておいてくれたのだが、直前になり体調を崩してあえなく欠席になってしまった。
大阪へ向かう途中、よっしゃんから連絡がある。
「スマン、寝過ごした」
あらあら…。
とりあえず、JR大阪駅で集合、
よっしゃんとは近鉄阿部野橋駅での待ち合わせに切り替える。
JR大阪駅での待ち合わせ場所は今回御堂筋口のきっぷ売り場としたが、2ヵ所あり、少しわかりにくい。一応説明したつもりだったが、K嬢が間違えてしまった。よく待ち合わせ場所で使われる噴水も、人が多いので正直敬遠したい。どこか、適切な待ち合わせ場所が無いものか?全員JRを使ってきてたら、ホームの上なんて確実なのだが。(よく11番ホーム京都寄りは使った)
そんなこんなで、環状線で天王寺へ、そして阿部野橋駅でよっしゃんと合流。
近鉄南大阪線、急行の乗客となった。8時50分発。
だんだんのどかな景色となって1時間ほど、下市口駅に到着。
空は曇天。一日中この天気のようだ。
バスの接続は思いのほか良く、ちょっと駅前をぶらつくうちに発車となる。車内はいかにも山歩きといういでたちの人が大半を占め、地元客は皆無だった。平日の乗客はまた違う傾向になるだろうけど…。
20分ほど、狭い道を走って岩森というところで降りると、保養センターが見える。
「下市温泉秋津荘・明水館」である。
ここの日帰り入浴料は800円なのだが、taku-sさんが「以前クルマのイベントに参加したとき、もらった…」と、入浴無料券を3枚持ってきてくれた。もっともここでじゃんけんをして3人がもらうというあくどい事もアリかもしれないが、それではあんまりだというわけで、みんなで均等に割ることにした。1人当たりなんと200円で入れる!貧乏性集団はこんな事で大いに喜んだ。
いわゆる温泉センター。露天風呂は庭園造り。落ちついた風情である。
とくに新しい発見も無いのだが、『温泉に入る事』をこの上もなく喜ぶ人達ばかりで、もうご機嫌になって風呂から上がってきた。
ここにある食堂で昼食。
宿泊施設もあり、どうやら厨房はそれと共用のようだ。
次なる温泉は下市口駅の西にある所なのだが、さて…?
K嬢が「たいした距離もないから歩こう」と提案した。
最初は旧道、そのあとはバス道をテクテク…。
おおよそ1時間、ちょっと散歩気分。
ハイカーとはとても思えない連中だから、地元民にとってはなんのことはない、
よそ者の怪しい徘徊にしか見えなかった事だろう。
普段は『速い移動』しかしない我々だが、たまにはこういうものもよい。
なんと言っても町並みがしっかり見える。
taku-sさんが人口にしては歯医者の数が非常に多いと指摘した。こんな珍証言が出るのも歩きならではのものである。
その温泉は、大淀温泉。
施設の名前も『大淀町老人福祉センター』だから、ますますもって温泉センターの色合いが強い。ましてや、その名称が若者の(そうでっせ、一応)我々にとってはミスマッチで場違いな感覚を与える。ところが、建物の中に入って我々が目にしたものは、休憩所でカラオケ(おそらく某局ののど自慢を意識しているのか?)に興じる若者の姿であった。しかも、年配の人といっしょにやっている。
自分たちとのギャップをずいぶん感じた一瞬であった。
ここは吉野川を一望できるロケーションにある。ガラス張りで露天ではないが、なかなかのものである。
思わず外へ向って仁王立ち…って相変わらずアホなネタは忘れないHiroであった。
あぁ、情けない…。
休憩室は前述のカラオケ関係者に占領されていたたため、別室の『健康管理室』をお借りして、次のプランを練る。
ところが、近くにめぼしい所が無い。
ちょっと距離があり、今から行くととてもじゃないけど大阪へ帰ってこられない。
かといって、1日に2軒だけじゃな淋しい、せめて3件は入りたい、と相変わらず貪欲な考えでは、
メンバーが全員一致していた。
そんな訳であれこれ検討した結果、近鉄南大阪線沿線で大阪市内の銭湯をあたる事にした。
『ふれ愛温泉 矢田』これが我々の出した結論である。
南大阪線の矢田駅と言えば、各駅停車(普通)しか止まらない駅である。
あたりは住宅街。団地の一角に、温泉はあった。
住宅街の中だけに、露天風呂といっても自然は感じられず、開放感も乏しいが、温泉の湯が楽しめる事には変わりない。
値段は銭湯の価格、360円。
やはりこういうリーズナブルな値段で温泉に入れる事は幸福以外のナニモノではないのだ。
温泉は熱めで、長々と入るのはきつかった。
沸かしすぎ?と思ったが、源泉の温度が45℃(位だったかな?)が高く、それをそのまま出していたのだった。
こういう市街地でも、高い温度が出るのも面白い。
ここで、taku-sさんは用事が出来て先にお帰りになった。
あとのよっしゃん、K嬢、Hiroの3人は打ち上げ?という事で、
天王寺で宴会と洒落こんだ。すっかり気分がよくなって解散となった。
(このレポートは2002年2月に書き、HPに掲載されていたものを2008年6月に再編集したものです。)
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